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クリニック・健診センターで働く臨床検査技師の仕事内容

臨床検査技師のクリニック・健診センターにおける仕事内容

医療系の国家資格である臨床検査技師。全国の臨床検査技師さんのうち、約18%ほどがクリニック(一般診療所)・健診センター(検診センター)で働いています(※1)。

クリニックは、患者19人以下の入院施設を持つ施設です。小規模であるため、少人数で施設を運営していることが多く、検査領域を絞って特化していたり、健診のみを行っていたりと施設によって様々な特色があります。

これから臨床検査技師を目指される方や、クリニック・健診センターでの働き方に興味のある検査技師さん向けに、その仕事内容を完璧にイメージできるように解説します。

※1.参考文献:一般社団法人 日本臨床衛生検査技師 組織調査 (平成29年3月31日)

もくじ

クリニック・健診センターでの仕事内容の特徴

医療機関で働く臨床検査技師は、医師の指示(検査依頼書)により臨床検査と呼ばれる医療検査を行います。臨床検査には、患者の体から血液、尿、組織の一部などを取り出して行う検体検査と、体の表面や内部を検査する生理機能検査(生体検査)の2種類があります。

病院では規模の大小にもよりますが、検査室という臨床検査を行うための部屋があり、そこに設置されている医療機器で検体検査を行ったりします。一方クリニックでは、検査室を用意できる施設は稀であり、検体検査に関しては、多くは臨床検査センターへ外注しています。

超音波検査、心電図検査などの生体検査や採血業務、また消化器科を有するクリニックでは内視鏡検査補助などの患者さんと直接関わる生体検査(生理機能検査)の仕事の割合が多いのがひとつの特徴です。

クリニック・健診センターで主に行われる生体検査の検査項目の詳細は以下の通りです。

生体検査(生理機能)
循環器系検査 患者の心電図、心音図、脈波などを調べ、心筋梗塞や心不全などの診断に利用します。
脳波検査 頭皮に電極を装着し、電気的信号を脳波計で記録し、脳神経などを調べます。
呼吸機能検査 肺活量など呼吸器の機能測定を行い、肺や気管支などの状態を検査します。
超音波(エコー)検査 身体に超音波を当て、腹部や心臓などの臓器や胎児の状態を調べます。
その他検査 眼底・眼圧・視力・聴力などの簡易検査を行います。

特に腹部をはじめ、体表(乳腺除く)・心臓・頚動脈・甲状腺・乳腺・上肢下肢血管の超音波検査(エコー検査)を行うことが多いです。

クリニックの仕事内容

クリニックの仕事の特徴として、病院と比べ臨床検査技師1人に対する業務幅・業務量が多く、忙しい傾向にあります。多忙のためか、業務時間がより早く経過する感覚を持つ方が多いです。

仕事内容は、超音波検査、採血、心電図などの生理機能検査がメインの業務となります。消化器科関連のクリニックでは、内視鏡介助などの業務を行う場合もございます。クリニックによっては臨床検査以外の業務として、受付や診療補助、院内の簡単な清掃など庶務的なお仕事があります。

クリニックに勤務する臨床検査技師の人数は平均1~2名と少なく、臨床検査技師以外の看護師の方や他コメディカル職(診療放射線技師、臨床工学技師などの医師以外の医療技術職)とより近い距離で業務を行い、連携することが重要となります。そのためクリニックでは、柔軟な対応力とテキパキと仕事をこなす機敏さの素養が求められます。

また、クリニックでは病院と異なり「夜勤(当直・オンコール)」がない点が大きな特徴のひとつです。休診日が固定で毎週○曜日と決まっているところも多く、日勤のみで働きたい方や、お休みを重要視している方々が働いています。

健診センターの仕事内容

クリニックでは、先述したように幅広く満遍なく仕事を行う必要がございますが、健診センターの場合、より専門的なスキル、特に「超音波(エコー)検査」のスキルがとても重要視されます。

健診センターでは各種健康診断や人間ドック、PET健診などを行っており、臨床検査技師として各種健診業務に携わります。具体的には、基本的な身長・体重測定、視力・聴力検査、血圧測定から始まり、心電図などの生理機能検査、採血、最もスキルとして求められる超音波検査が主な業務です。中でも「乳腺・腹部エコー」の対応が必要な為、女性検査技師の割合が多いのが特徴です。

また、代わるがわるローテーションで業務を行うよりも、超音波検査や採血などそれぞれ担当制で業務に携わっているケースが多く、限られた時間の中で多くの受診者の応対を、その担当分野で効率良く行います。

健診センターの特徴のひとつとして、日勤のみで働くことができるほか、早番がある代わりに、その分早く帰宅することができる点があげられます。健康診断を受ける方の多くが午前中に集中しているため、午後はほとんどの受診者が帰り、事務作業などを行うといった流れが多いです。そのため、プライベートな時間(ワークライフバランス)を重視する方が、あえて健診センターで働いているケースも見受けられます。

1日のスケジュールをご紹介!

クリニックの外来診療開始時間は朝の9時が一般的です。その時間には患者を診療できる体制を整えてある必要があるため、職員は30分前にはは出勤し、診療開始に備えます。

8:30~9:00 出勤
機械の立ち上げなどの診療準備
9:00~13:00 ・来院患者対応
・午前中に来院された患者さんの生体(生理機能)検査実施
・その他庶務業務
13:00~14:00

ランチ

14:00~17:00 ・午後に来院された患者さんの生体(生理機能)検査実施
・検査センターへの発注
・健診結果の事務・発送業務
・その他庶務業務
17:30

退社

勤務時間や休日休暇などクリニック・健診センターでの働き方の特徴

ここでひとまず、病院と比べて、クリニック・健診センターでは働き方がどのように変わるのかについて確認しておきましょう。クリニック・健診センターの働き方の特徴をまとめてみましたのでご覧ください。

クリニック・健診センターに共通する特徴

  • 夜勤(当直・オンコール)がない反面、夜勤手当がつかない
  • 病院と比べ、比較的給与水準が高い
  • 患者さんが急変することが少ないため、精神的な負担が少ない
  • 検体検査には、ほぼ携わることができない

クリニックの特徴

  • 休診日があるため、固定でお休みがある
  • 夏季休暇・年末年始に長期休暇を取得しやすい
  • お昼休みが長いため、自宅が近ければ一時帰宅ができる
  • 一緒に働く人の人数が少ない分、急なお休みがとりにくい傾向あり
  • 業務時間中は人数も少ないため、忙しい傾向
  • 1人職場の場合、自分のペースで業務が行える
  • 臨床検査以外の掃除、診療補助などの雑務対応がある
  • 単科のクリニックに勤務した場合、携わる検査が限定される

健診センターの特徴

  • 採血の件数が多く経験を積むことができる
  • 早番があるため、その分早く帰宅することが可能
  • 巡回健診へ配属された際は、早朝出勤・出張に対応する必要がある
  • 残業が比較的少ない
  • 土日休みが多いため、家庭と仕事の両立がしやすい
  • 臨床検査技師が複数活躍しており、研修体制も充実している
  • 担当制のため、経験できる業務の幅が狭い
  • 健常者の方が多く、症例を見ることは少ない
  • 時間が限られているため、一人一人の受診者の方とじっくり向き合うことが難しい

いかがでしょうか。人によってはメリットにもデメリットにもなる特徴など、様々かと思います。

クリニック・健診センターは、給与に関しては超音波(エコー)検査の経験がある方は、特に病院と比べ給与水準が高い傾向があります。また、定休日があり、かつ夜勤も無い施設が多いため、プライベートな時間の計画が立てやすい点が特徴として挙げられます。

ただし、一般的なクリニックでは携われる検査が限定されており様々な症例を見ることができない点や、検査以外の雑務があったりと、施検査技師としてのスキルアップを目指す方にとっては、不向きである環境が多いです。

クリニックで働き、検査技師としてのスキルアップもということを希望するのであれば、『マタニティークリニックで胚培養士として不妊治療(体外受精)に携わりたい』といった具合に、目的意識を持ち、その道の専門クリニックを目指すのが良いと言えます。

「やりがい」や「苦労する点」とは

クリニック・健診センターで働く人だからこそ感じることのできる「やりがい」「苦労する点」について、実際に働いたことのある検査技師さんから伺った内容をまとめてみました。

やりがい

幅広いスキルを生かし、少数精鋭で働くことができる

クリニックでは少人数(1~3名体制)での施設運営が多いことはお伝えしている通りです。そのため、チームワークが重要で、周囲の状況を察知し双方で声がけ・助け合いが必要であり、また、検体(簡易検査以外外注)・生理検査・雑務などマルチタスクで幅広い業務を行います。

ですので、自分の持つスキルと人間力を総動員できるところにやりがいを感じられます。

病院と比べて、比較的給与水準が高め

少数先鋭で、検査技師個人への責任が重い分、給与水準が高い傾向があるため、現在の収入に対する満足度は高いです。

専門性が磨ける(専門クリニック)

自分の興味ある分野と、働いているクリニックの専門分野が一致している場合は、やりがいを感じている検査技師さんが多いです。例えば、循環器科系であれば心臓系のエコーに従事することが可能です。

急変する患者さんがあまりおらず、気持ちに余裕をもって患者さんの応対ができる

終末期で看取りなどを経験した、あるいは救急にいた検査技師さんから頂いた言葉です。中には、オンコールが鳴っていないのに夢にみて起きる人もいました。もちろんクリニックでも看取る可能性はゼロではありませんが、医療現場で働きつつも人の生死にかかわるところで精神的な負担を軽減できる環境というのは、やりがいにつながるポイントなのかもしれません。

苦労する点

携われる検査や検査件数が限られる

クリニックによっては「採血のみ」「採血・生理機能検査のみ(検体ができない)」等、スキルアップ以前にスキルの維持が大変な施設もあります。中には自費で勉強会・研修へ参加するなど、スキル維持のために努力している人も見受けられます。

特に1人職場の場合、業務時間中はマルチタスクで忙しい傾向

こちらもクリニックによってですが、検査技師が1人しかいない施設もあります。そのような環境では、検査技師としての仕事をしているだけではダメで、全体の流れを考え、予測し、業務を回す必要があります。時には他職種の動きも見て、できる範囲で手伝いもする必要があります。

良くも悪くも院長との距離が近い

クリニックでは院長と直接やり取りをするケースが多いです。そのため、院長と「合わない」場合は、その職場で長続きしないケースが見受けられます。病院勤務でも上司と合わないという話を伺いますが、「施設の長」との距離の近さの点で大きな違いがありますので、クリニックでは院長との相性はとても大事ですね。

クリニック・健診センター勤務に向いている人の傾向や適性について

クリニック・健診センター勤務に向いている検査技師さんの特徴は以下の通りです。

  • 腹部・乳腺の超音波(エコー)検査の経験がある
  • 生理機能検査や採血を中心に業務に携わりたい
  • 少数精鋭の中で、自分で判断し行動ができる
  • 臨床検査以外の雑務も抵抗なく対応できる
  • 患者さんとコミュニケーションをとりながら働きたい
  • 予防医学に興味のある
  • 日勤のみで働きたい
  • 特定の科目(産婦人科、循環器科など)に特化したクリニックで働きたい

クリニックや健診センターの場合、採血や生理機能検査を中心に業務に携われます。また、病院での検査室や、臨床検査センターと異なり患者とより近い距離で働くことができるため、患者と直に接しながら働きたい方は向いていると言えます。

クリニック・健診センターが検査技師に求めているものを転職の求人・募集状況から読み解く

臨床検査技師JOBが取り扱っている求人やハローワークに掲載されている求人情報から、クリニック・健診センターが検査技師に求めているものをニーズの特に高いところを抽出してまとめてみました。

エコー未経験な人でもOKな募集が少ない傾向

設備・人数は必要最低限な施設が多く、ゼロから学べる体制が整っているところは稀です。そして、未経験の方が一人前だと言えるようになるためのエコー件数を実施できないところがほとんどです。

1~2人職場の求人が多く経験者を求めている

前段の内容と被るところがありますが、検査技師の配置人数が1~2人であるため、絶対的に経験者を求める傾向が強いです。ただし、その分お給料も高い傾向があります。

超音波検査の経験は「腹部・乳腺」を求める傾向が高い

内科+「健診」を実施している施設が多いため、腹部と乳腺のエコー経験者を求めている傾向が強く、その次に心エコーの経験のニーズが高いようです。

全部位の経験を求めるケースもありますが、エコー件数自体が1日に0~10件程度しかない施設もあり、「イレギュラーにオーダーが出た際にオールマイティに対応できる技師」を求めています。

お給料のこと

臨床検査技師の資格や経験を活かせるお仕事として、医療機関や臨床検査センターはもちろんですが、治験業界(治験コーディネーター)や医療機器メーカー(アプリケーションスペシャリスト)など、異職種に就いた場合の年収・給料相場についてご紹介しています。興味がある方は「臨床検査技師の給料比較」ページをご覧ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。働く臨床検査技師さんの目線では、クリニック・健診センターとは、ある程度臨床経験を積んだ人の中でも、より専門に特化したい、日勤のみの環境でプライベートの時間を大事にしたい、といった個々人の考え方、働き方の変化をうまく吸収してくれる役割を持っている機関だと言えます。

もし、現在臨床検査技師として働いているとして、今の職場が合わないなと感じているようでしたら、クリニック・健診センターの求人にも目を向けてみてください。自身の想いとマッチする職場があるかもしれません。

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