病院の求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
全体的にみれば求人は減っています。ざっと例年の2~3割減といった印象です。
感染者を受け入れている病院では感染症対策にかなりの労力を使い採用まで手が待っていない状況です。
その他の病院でも入院患者の制限をはじめ、外来患者・救急患者が減少している為、人手が足りているか余剰の状況です。
当然、新たな採用は一旦ストップする事となりますので、求人数は減っています。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
コロナが落ち着けば今までと同様もしくはそれ以上に求人数は増えるものと考えます。
ただ、第一波が落ち着いても第二波、第三波が来ることも想定され、どのタイミングで求人数に変化が現れるかの想定は難しいところです。
医療提供体制は大きく変化し、今まで以上に感染症対策に力を入れる必要があり、医師や各コメディカルの業務量が増える事は容易に想像ができます。
であれば、すぐにでも人員の補強と考えたいとところですが、一般の患者が病院の定期受診を控え、オンライン診療の普及などによって患者の受療行動に変化が出ております。
受療行動の変化は、病院の業績に直結しますので、採用活動への影響は大きいでしょう。
アフターコロナの落ち着き次第ですが、いずれ求人は増えますので、まずは情報収集からでも転職活動を進める事をお勧めいたします。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
待遇面で大きな変化はありません。
クリニック・健診センターの求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
求人数は減っております。
特に緊急事態宣言中のエリアなどでは、外来受診者、健康診断の受診者ともに大幅に減少しており、現状では、人員が足りている、もしくは人員が余剰となっているところも見受けられ、当然、採用も一旦見合わせるところが増えております。
健康診断はいつぐらいから元通りになる?
徐々に動き出しております。
最初の緊急事態宣言が5月6日迄でしたので、それまでは健康診断をストップしているクリニックも多くありましたが、5月7日以降、少しずつ再開の動きが出てきました。
ただ、再開と言っても時間短縮や肺機能検査、内視鏡検査を中止にしているところが多く、まだまだ通常通りはいかないところです。
また、3密を避けるために受診者の予約数を制限する可能性もあり、通常通りの運営になるにはもうしばらく時間がかかるかもしれません。
ただ、労働安全衛生法で義務付けられている定期健康診断、雇い入れ時の健康診断などの延期時期が令和2年6月末迄となっております。
おそらく7月以降から徐々に通常運営が加速し、健診の繁忙期になる10月、11月頃には通常運営に戻っていると思われます。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
健康診断のニーズが衰える事はありません。
むしろこのコロナの影響により予防医療への意識が高まっています。
受診者増により、当然、臨床検査技師が活躍する場面が増えるでしょう。
通常運営に戻る可能性が高い秋頃(10月、11月)には求人数が増えているでしょう。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
7月以降、急激に採用活動が活発になる可能性がありますので、即戦力となる方を高待遇で採用する可能性があります。
検査センターの求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
民間の検査センターでは検体数が減っている為、求人数も減っております。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
求人数は増えるでしょう。
コロナ禍においてPCR検査を担当できる人材が不足しており、人材の育成が急務となっております。
PCR検査に携わる人材が増えれば、他の検体検査の人材が不足する事となります。
病院やクリニックなどの医療機関からの検体数が通常に戻れば、求人数は更に増えてくるでしょう。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
パート職員や契約社員採用も多い検査センターですが、今後の長期視点での人材育成を考えると、正職員待遇の求人が増えるでしょう。
治験コーディネーターの求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
治験コーディネーターの未経験から応募できる求人状況ですが、減少傾向、かつ、選考の難易度が上がっております。
この理由としましては、「コロナ禍により仕事が減り、未経験採用の必要がなくなった」ということが挙げられます。
緊急事態宣言が解除後は、ある程度の仕事も増えることが予想されますが、そうすると今度は「一から教育できるほどのリソースがない。」というような声が現場から挙がってきているようです。
そのような背景から未経験については、募集を終了している求人に関しては、しばらく採用を控える可能性が高いと判断しております。
ただ、まったく未経験の募集がないわけではありません。
未経験で募集している求人については、緊急事態宣言が解除後、徐々に選考を再開させるという意向の企業もあります。
もし希望される地域で未経験の募集が出ているようでしたら、今後募集を締め切る可能性がありますので、早めに転職活動を進めたほうがいいでしょう。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
先ほどのようなアフターコロナ後、すぐに求人数が戻ってくるということは考えにくいです。
むしろ、CRC未経験の求人は減っていく可能性があります。
これは、先ほど挙げた仕事量が戻ってきたら、その対応に手一杯となり、教育に時間がかけられないという理由からです。
CRC経験者のニーズはこれまでと変わらず高いままですが、しばらくは「CRC経験者のみ」という状況となりそうです。
ただ「CRC経験者のみ」の募集を出しても、補充が賄える可能性は低いため、半年以上経った状況で、未経験の求人も増えてくるのではないかと考えられます。
そのため、元の未経験の求人数に戻るのは今年の年末年始くらいと予測しています。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
待遇面で大きな変化はありません。
医療機器メーカーの求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
間接的に医療機関を支えている企業でございますが、直接的にコロナの影響を大きくは受けず、現時点で求人状況に大きな影響はでていません。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
求人数に大きな変化はないものと考えます。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
待遇面で大きな変化はありません。
胚培養士の求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
少し減少しておりますが、まだまだ採用活動は活発です。
日本生殖医学会より下記の声明文がでております。
「国内でのCOVID-19 感染の急速な拡大の危険性がなくなるまで、あるいは妊娠時に使用できるCOVID-19予防薬や治療薬が開発されるまでを目安として、不妊治療の延期を選択肢として患者さんに提示していただくよう推奨」
とされています。
その為、一部の施設では採用をストップするところもありますが、引き続き採用を継続するところもあり、各施設の考え方によってバラツキがあるようです。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
一旦、不妊治療を延期している方も、コロナの終息と共に、不妊治療を再開する方や新規の不妊治療を希望する方で、急激に患者様が増える事が予想され、求人ニーズが衰える事はないと考えます。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
待遇面で大きな変化はありません。
エコー人材の求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
特に健康診断の受診者数が大幅に減っている為、健診におけるエコー件数が減っています。
このコロナ禍の状況で一時的に求人数は減っております。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
健診が通常通りの運営に戻れば、当然、エコー人材のニーズは活発になるでしょう。
むしろコロナによる予防医療の意識の高まりにより受診者が増える事が想定されますので、更に求人数は増えるでしょう。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
健診ニーズが更に高まれば、貴重なエコーが出来る人材を高待遇で採用する可能性があります。
PCR検査の求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
コロナウイルスのPCR検査の求人はほとんどありません。
PCR検査が出来る人材は少なく、育成にも時間がかかります。
その為、この短期的なPCR検査のために人員を採用する企業はほとんどなく、社内の人材の中でなんとかやりくりしているのが現状です。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
コロナウイルスのようなパンデミックがいつ発生するかわからない状況の中、PCR検査ができる人材の育成が必要になってきます。
しかし、新たにPCR検査を行う人材を採用するよりも、社内の人材を登用し育成する可能性が高く、PCR検査の求人が増える事は無いでしょう。
ただ、民間の検査センターの採用ニーズが高まることが想定される為、検査センターに入社した後の配属先としてPCR検査に携われる可能性はあるかもしれません。
また、遺伝子検査を専門に行う民間企業が今後増える可能性があります。そういった専門企業でのPCR検査の求人がでてくるかもしれません。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの待遇面について
待遇面で大きな変化はありません。
PCR検査の経験を積むためにはどうすればいい?
PCR検査の求人が増える事はあまり期待できませんので、まずは担当する検査内容にこだわらず、民間の検査センターに就職する事です。
その中でPCR検査に携わるチャンスを見つける事が最も近道かと考えます。
または、遺伝子検査を専門に扱う検査センターの求人がでてくるタイミングを待つのも一つです。
非常勤の求人状況・これからの見通し
コロナ禍の現在の求人状況は?
求人は減っております。非常勤の求人で最も多いのが健診におけるエコーの求人です。
健診の受診者が減っている状況の中、当然、非常勤の求人は減る事となります。
キャリアコンサルタントから見るアフターコロナの求人数について
コロナの終息状況が見えない中、人員不足を補うためには正職員の採用リスクをとらずに、非常勤で一時的に補充する可能性があります。
そう考えると、一時的に非常勤の求人は増えるかもしれません。
アフターコロナで年齢・性別の選考基準が変わりますか?
若手の採用がより積極的になるかもしれません。
今回のコロナの影響により、仕事量が減った方や出勤を調整された方が多くいらっしゃいました。
売上が抑制されている中で企業や医療機関の業績を圧迫するのは、人件費などの固定費です。
経験豊富な方を高待遇で採用するよりも、経験が浅い若手を育てていくような採用意欲が高まるかもしれません。
在職中の方が転職活動を行うタイミング
現状としては求人数が減っておりますが、コロナの終息具合と共に求人数は増えてきます。
ただ、いつ求人が増えてくるのか想像が難しい為、常に転職活動(転職の準備)は行っておいたほうがいいでしょう
。
求人が増えてきてからの転職活動は、応募者も多数になることが予測されます。
今まで以上に求人が充足するスピードが速まりかつ競合率が高まります。
逆に求人数が少なく転職活動を自粛する方が多い今だからこそ、良い転職先に巡り合えるかもしれません。
離職中の方が転職活動を行うタイミング
離職期間が長引けば長引くほど、転職活動に不利になります。
コロナに関わらず、離職中であれば、今すぐにでも転職活動を行うべきでしょう。
転職活動に関するご質問
希望求人がコロナの感染対策をしているかどうか知りたい
希望求人のホームページをご確認いただくのが一番早い手段となります。
また、面接に行った際に質問をしてみるのも一つの手段です。
(質問するタイミングや質問の仕方は、面接官に不愉快を与えないよう注意してください)
面接中はマスクの着用をしたほうがよいでしょうか?
コロナ禍の状況においては、面接とはいえマスクの着用は必須です。
遠方からの面接はWeb面接で行ってもらえますか?
Web面接を行っているところもありますが、まだまだWeb面接を行っていないところが多くなっております。
それは企業よりも医療機関の方が顕著です。
対面のみの面接の場合には、現時点においては、感染症対策の為、面接時期を延期するしかありません。
臨床検査技師JOBを通して応募した求人による面接の場合には、Web面接を推奨させていただいております。
アフターコロナで臨床検査技師に求められるもの
コロナが落ち着いた後も、求人の需要(求められるスキル)は、コロナ禍の前とさほど変わらないと予測されます。
つまりアフターコロナでも、コロナ禍の前と臨床検査技師に求められるスキルは変わらないです。
検体検査でも生理機能検査でも、「素早く」「精確に」検査をすることは常に求められます。
またコミュニケーションスキルも求められます。
一緒に働く臨床検査技師さん、ドクターや他のコメディカル職種の方と円滑に仕事を進めるためにはもちろん、患者様や受診者様と接する機会があれば、リラックスしてもらうためのコミュニケーションスキルは大切になってきます。
コロナの前と変わらず、自分が目指す臨床検査技師の姿をしっかりイメージして、それに近づけるよう日々スキルアップに励むことが大切です。