臨床検査技師が医療機関で３年間働いた時の平均収入

目の前の就職活動で、目いっぱいな状況かと思いますが、就職した後のことは考えていますか？？なかなか就職してから３年後や５年後のことは、考えられないと思います。

イマイチ想像しにくいですよね。

そこで今回は、医療機関に就職してから３年後の収入についてお伝えします。

■各施設別の平均年収について

学校を卒業した新卒の臨床検査技師が活躍する環境は、主に次のようなところが挙げられます。

・病院
・クリニック
・健診施設
・臨床検査センター
・治験業界
・医療機器メーカー

主な就職先で３年後の平均年収について、解説します・・・と思ったのですが、そもそも、年収ってどういう意味かわかりますか？？

社会人として、これから働くと思いますので、イマイチわかりにくいかもしれません。そこで、まず年収について解説します。

■年収とは？

年収とは、年間収入のことを指します。１年通しての収入ですね。基本的には、１月～１２月の間のことをいいます。基本的には、毎月貰えるお給料と通常、年に２回貰える賞与を合わせた金額です。

ここでよく額面と手取りという言葉がでてきます。

額面というのは、税金が引かれる前の金額です。一方、手取りというのは、税金が引かれた後の金額です。

例えば、初任給が２０万円としましたら、２０万円満額貰えるわけではございません。

この２０万円から税金がもろもろ引かれます。

税金についてですが、社会保険費用に所得税、住民税といった税金のことが挙げられます。これら税金で、おおよそですが、３～４万円毎月引かれますので、額面が２０万円でしたら、手取りは１６～１７万円ほどです。

税金については、給与額面により変わってきます。

３～４万円程度は、あくまでも目安となります。

税金は、住んでいるお住まいであったり、収入により金額は変動します。

よく新卒の初年度の年収は、３００万円ということを耳にしたことはないですか？

あれは、あくまでも額面での提示額です。実際の手取りについては、額面より２～３割近く少ない金額が手取りです。ここでの年収の定義は、わかりやすいように額面ということで、お伝え致します。

■病院の平均年収

さて、年収の説明からでいいますと、３年間働いた際の病院の平均年収ですが、以前に弊社がとったアンケート上ですと大体、３２０～３４０万円ほどでした。

ちなみにこの金額は、都市部での平均年収ですので、地方エリアの場合は、これより１～２割少ない金額だと思います。一部の大学病院や５００床以上の大規模病院の場合ですと、これより年収が高い傾向にあります。私が以前に聞いた例ですと、経験３年ほどで４２０万円程度という事例がありました。

もちろん、当直対応ありなしにもより、収入も大きく変わってきます。

当直対応している場合ですと、おそらく平均年収より１０％程度高いでしょう。

しかし、大体の平均値は経験を３年ほどの場合の転職市場において、提示される金額は、上記の３２０～３４０万円ということが多いです。あと、病院やクリニックなどの医療機関も年に１度の昇給がございます。

昇給の金額は、それほど大きくは変わらず、目安として月額２,０００～５,０００円ほどのようです。

医療機関の場合ですと、技師長などの役職に就くまでは、それほど大きな昇給は見込みにくいようです。ただ、裏を返せば、役職に就けば収入も大きく上がるということですね。

■クリニックや健診施設の平均年収

クリニックや健診施設の場合、平均年収としましては、３３０～３５０万円程度です。病院と比べて、大きくは変わらないでしょう。

夜勤がないため、クリニックのほうが、時間給という観点からですと軍配が上がります。当直手当などもございませんので、夜勤対応している検査技師と比べると収入面は多少劣るようにも見えるでしょう。

ただ、クリニックの場合ですと検査技師の人数が少ないため、業務量も多くなりがちです。

また、病院に比べて、クリニックや健診施設を新卒から入職することはなかなか難しいかもしれません。

そもそもの求人数が少ないからです。

クリニックや健診施設の昇給幅も病院とそれほど変わらないです。よほど大きい施設ではない限り、技師長などの役職に昇格ということも考えにくいです。

短期的な目線でみると、クリニックや健診施設のほうが、給与面は高いのですが、長期的にみると病院のほうが給与は高いといった感じです。

病院とクリニックなどの医療機関の年収事情について、お伝えしました。